海外の部 ABU地域 シニア・グループ 佳作
幸せについて
アラブ首長国連邦 エムティサール・アワード  (27歳・女性)

全力を尽くした後に得られる最高のものは何でしょう?
大体の人が, 「幸せ」と答えるでしょうが、人それぞれ、幸せの定義は違います。

アリストレスもそう言いました。 とは言え、我々は幸せとは何かを問い続けます。
人々は、幸せへの道を探し続けます。努力し、お金を使ってもそこへ到達しない人もいるでしょう。では、幸せとは何でしょう? どうしたら辿りつけるのでしょう?

調査や実験的研究では、幸せを反映する一般因子が存在する、つまり 「全体的な満足度」 で幸せ度を示すことが出来ると提案します。幸せとは感情や気分、日々の生活に満足する表現、と言い換える事が出来るかも知れません。又は、感情や達成感、満足感、心の安らぎ、自己実現を、幸せと表現する人もいるかも知れません。又は喜び、楽しみ、そして歓喜の感情、と言えるかも知れません。

上に述べた感情は、満足感という傘の下に起こるものですが、人や状況により違ってきます。もし私が泥で出来た家か、テントで暮らしていても満足ですと言えば、あなたは信じるべきです。と言うのは、幸せとは内からの感情だからです。あなたと私は、違った世界ではなく、同じ世界に生きています。もしあなたが満足に感じていたなら、楽観的に物事を感じることができ、もしそうでなかったら、悲観的になるでしょう。暗闇は、魂と精神の世界に連れて行ってくれます。

多くの人が、どのようにして幸せに辿り着けるのか、と考えています。金銭や名誉によってでしょうか。ポジティブなエネルギーからでしょうか? または積極性と金銭、コーランに従うことの総合的な効果でしょうか。

幸せには、様々な要因と分野があります。様々な要因が重なって、幸せを呼ぶのです。個人によるポジティブなエネルギーが、周囲の人々と共感できた時に幸せになることもあるかも知れません。その個人の幸せは、周囲の人々へも移っていくのです。

宗教や聖なるコーランに従うことで幸せになる人もいるかもしれません。
サウドビン・ナヒィー・アルサラミはこう言いました。
「幸せ、と言葉で言うには簡単であり、誰もが聞きたい言葉である。幸せとは安堵感、心の安らぎ、喜びの気持ち、真の良心などの内からの感情である。誰もが、幸せな人生を求める。多くの人々にとっての幸せは、金銭的に裕福になることだけであったり、または高価な家や車を持つことばかりを幸せと考える人もいるかも知れない。たくさんの子供、孫を持つことが幸せと思う人もいれば、最高の役職になる事がしあわせと思う人もいるかも知れない。人々よ、愛とは信条である。」

体の弱った者よ、信仰に尽しなさい、あなたは体を使い果たした。魂に身を寄せ、魂のままに成し遂げなさい。肉体にではなく、魂に寄り添いなさい。」

お金を稼ぐことが幸せに通じるとは限りません。お金はカルンを幸せにはしませんでした。ファラオの王、ハマンが幸せではなかったように、役職が人を幸せにするとも限りません。付け加えると、人生の楽しみによるとも言えません。それは、いつかは終わるのでしょうから。真の幸せはアラーに従うことによって得られます。永遠の勝利を得る為には、アラーの教えに逆らうことを避け続けなければなりません。(炎から引き出された者は、彼の望み通りの楽園に受け入れられる。)スラウ・アル・ イムラン185.

シーク・アブドゥルーラフマン・アルサディー氏は、「より良い人生の為のより良い手段」というタイトルの本の中に、幸せを導く要素の例を挙げています。最も重要な要素は
 1、信仰と正しい行い。
 2、他人に対して、優しい言葉と、行動で接すること。
 3、興味のあること、エキサイティングだと感じることには、積極的に働きかけ、知識を利用 して参加すること。
 4、自分の考えをまとめて今日すべきことを成し遂げる為には、将来を恐れず、過去に後悔をしない。
 5、心の安らぎと平穏のよりどころとして、アラーの教えを忘れることなく繰り返す。

人は悩みや問題ごとを、自分の周りの人々や家族と共有し、理解してもらうことなしに確かな幸せを感じることは出来ません。このことは、ハーバード大学による人類の幸せの測定としての研究結果でも立証されています。この研究は75年と言う最も長期の研究となり、「Indy100」
と言うウェブサイトにも紹介されています。

この調査で研究者たちは、人が幸せの感情を失う理由よりも、得る理由に焦点を当てています。724人の人生を75年にわたって調査しています。対象者達を毎年のように、ほぼ一生涯に亙り質問し続けました。この調査を行った研究者たちはまだ存命しています。

対象者は2つのグループに分けられました。最初のグループは1938年の学年初めに、ハーバード大学の2年生で構成されました。2つ目のグループは、ボストンに住む貧民区の子供たちで構成されました。この子供たちは自分たちの生活について、家族と相談しながら返答できるように考慮されたミーティングの中で質問されました。
この研究では、人は好ましい人間関係があってこそ、幸せで健康になると結果を出しています。逆に好ましい人現関係を持たない、又は人と関わらず孤立した人は、痛みや失望感で苦しみます。それが、不健康な生活のスタイルを生み出します。

最近の調査の結果では、人は家族と過ごす時間が多いほど幸せになるとし、雇用主に従業員たちの労働時間の短縮を勧めています。

1000人以上の成人を対象に5年に亙っておこなわれたイギリスの調査では、男性と女性が、愛する相手と親密でいることが幸せであるという結論を示しています。より良い人生を確保する為に最も重要な要素は何か、という質問に対して、三分の一以上の人が、健康、家族、そして金銭であると答えています。健康と答えたのは、女性では57%に至り、男性では50%、金銭と答えたのは、男性では38%に至ったのに対し、女性では33%に過ぎませんでした。

家族、と答えたのは男性ではほんの38%だったのに対し、女性は49%でした。金銭と答えた理由として、多くの人は愛する人に使う為であると答えています。

調査の結果、ヨーロッパの中でも労働時間の最も長いイギリスにおいては、最優先すべきことは、労働時間の短縮であると勧めています。仕事と個人の生活のバランスをとることが重要です。

私自身の見解では、幸せを感じる最も重要な要素は満足感です。「自分が所有する物、自分自身に満足しなさい!自分よりも恵まれない人や、困った境遇にある人々がいることを考えなさい。それを思うと、より幸せで、より有難く感じられる。」と言うことです。

そう、幸せには、様々な要因と違ったタイプがあります。最も理想的な幸せは、自らの頭と、心、そして内蔵の一部一部からも確信出来るような幸せです。私達が人生から会得することは、「自分が持ち合わせている幸せになる為の要素に満足しなさい」と、言うことです。希望と楽観は、幸せに繋がります。それは、特別に天から与えられたものではなく、自分自身で生み出し、育てていくものなのです。