■海外の部 西アジア中東地域 Bグループ(25才以下) 佳作 「私の人生を変えた点字」 シャムシディノバ・フォルマミゾママドフナ 17才 (タジキスタン ヒサール寄宿制盲学校12年 女性) |
| 人生はまるで海のようです。そこでは、人の夢がすべてかなうわけではありません。夢を実現していく中で、人々は多くの困難に直面します。細心の注意を払ってみれば、人生そのものが舞台のように思えてきます。一人一人がそこで自分自身を演じているのです。 神秘に満ちたこの世界において、人はみな願望や探究心を持っているけれど、人には異なる個性があり、一人一人がそれぞれ違うのです。これは、木に一枚一枚異なる葉が存在する自然界を私たちに思い起こさせます。石を見れば、同じ石は二つとありません。なぜなら、石にも違う個性があり同じではないからです。今日、さまざまな活動に携わっている人が大勢います。みな、自分は社会に貢献したいと強く望んでいます。私たちの言い伝えでは、誰一人として似通った者はいないと言われています。一人目は話すことができなくなり、二人目は片足、三人目は片手しか残されていませんでした。障害をもった者は誠実な態度で接し合います。 生まれながらに視力を失った人について話したいと思います。彼らは障害があるにもかかわらず、生きることへの意欲を持っています。彼らは自然の美しさを感じ、前向きな想像力のお蔭で彼らの人生はより趣き深いものとなっています。 全盲の人たちもきちんとした教育を受けています。以前は、全盲の人たちの能力に、人々は深く驚いたものでした。その後、「点字」という全盲の人たちが読むことができる方法が初めて発明され、点字を使って全盲の人たちはあらゆる所に知識を広げることができるようになりました。点字のおかげで、大勢の視覚障害者が無教養という名の船から脱け出し、知識を高めることができました。 なぜ私がこのようなことを述べるかというと、私自身も全盲であり、点字が私の人生に於いて重要な役割を果しているからです。私が視力を失ったのは、9学年生の時でした。その時、私は人生への関心を失いました。自分の人生が暗雲で覆われたかのようでした。幸いにも太陽が現れたかのように、点字がこの雲の覆いを取り除き、人生を幸せなものにしてくれました。点字のおかげで私は光を取り戻すことができたのです。 昔、オーロラ協会に招待されたことがありましたが、そこの女の子たちが自分とは違う技能を習っていることに気付きました。その上、点字で教育を受けていたのです。その頃の私は非常に憂うつで、技術と言うものは何一つ私にとって価値がありませんでした。そんな中、点字という文字の学習は、神からの贈り物のようでした。勉強していく中で、クルボンママドフ・ジュマ氏から点字を使ってとても大切なことを教わりました。その2カ月でしたが、印象深いものとなりました。というのも、点字を学ぶことは、私にとって水や空気と同じようになくてはならないものとなったからです。 以前の私は、まるで翼を失った鳩のようでした。このような困難に直面しているのは、自分の運命だからだと考えたものでした。点字を学ぶことができ、私は自分のことを肯定的にとらえるようになりました。傷ついた翼が少しずつ治癒してきているようでした。日に日に点字に対する関心が高まりました。訓練が終了した時は、先生方と有益な会話をしたり、冗談を言い合ったりすることがもう出来なくなることに、欲求不満になりました。幸いそれを察した先生方は、訓練課程を継続できるよう最善を尽くして下さいました。先生方の支えのおかげで、2003年に私は在ヒサールの寄宿制盲学校に入学しました。クラスメートや先生方は私を温かく迎え入れてくれ、この寄宿学校で3年間勉強してきました。私は間もなく国家試験に合格するでしょう。点字のおかげで、数多くの友人に出会えたことを非常にうれしく思っています。 現在、私は、点字を使って、恋愛小説やエッセーや詩などを、読んだり編集したりしていますが、これは私の教養を高める大切な役割も果たしてくれています。 古くからの文化や伝統を守るタジク人には、伝承されてきた貴重な宝や習慣があります。点字のおかげで、自分の文化をもっと良く理解することができ、他の文化についても新しい知識を得ることができます。私は、この魔法のような文字の発案者、そして点字を使って教えて下さったクルボンママドフ・ジュマ氏をはじめとする先生方に心から感謝しています。 最後に、点字のおかげで私は大きく進歩しました。点字はプラスのエネルギーを与えてくれました。この聖なる文字を使って読み書きが出来ることを幸せに思います。 |