■海外の部 優秀賞 (Bグループ − 25歳以下)

 「私の人生と点字」   ベトナム ブー・ヴァン・チュア(17歳・男性)

 「両目があれば豊かで、両手がなければ貧しい」「目は心の窓」。こういった言い習わしを聞くと、目が見えるということがいかに大事かを思い出します。
 私は失明してから、多くの困難に直面しました。もう太陽の光も、愛する人たちの顔も見ることができなくなり、人生は暗闇に沈みました。昼も夜も、病人のようにただ食べて寝ているだけだったので、家族や社会のお荷物になっているのは分かっていました。よくからかわれたり軽蔑されたりするので外に出るのが怖かったのです。それでも近くにある村の学校から太鼓の音や子どもたちが互いを呼び合う声などを聞くと、とてもつらく胸が痛くなりました。何千もの針が肌を突き刺すような痛さでした。
 2000年3月のある日、私の人生に突然の変化が訪れました。タインホア盲人協会が、点字を勉強する機会を与えてくれるとの手紙を受け取ったのです。これからの素晴らしい人生を思うと、見えない目から喜びの涙が流れました。
 学校では一生懸命勉強し、みんなといい関係でいるよう努力しました。6カ月の勉強の後、点字はうまく使えるようになりました。しかし、統合教育プログラムの生徒であることは思っていたほど簡単ではないことが分かりました。時々周りの人が私を見ているのを感じ、私について誤ったうわさを流しているのではと疑うこともありました。貧しい家の出身だったこともあり、誰とも深い友情を育む自信がなかったのです。それゆえ自分の悲しみや喜びを分かち合う友達がおらず、家族や友人に会いたくて、かなりのホームシックになってしまいました。学校を中退することさえ考えました。
 しかし、考え込んだ末、私は両親や先生、そして6つの点のシステムを発明してくれた人、ルイ・ブライユに対して恩知らずなことをすべきではないと悟りました。点字アルファベットは、私たち盲人が学校に行き、社会の一員になることができるように開発されたのですから。こう考えることで私はすべての困難を乗り越えることができました。
 こうして点字は私の人生の友となり、多くのことができるようになりました。点字を使って、過去の記憶を記録することも、とても多くの知識を蓄えることもできます。例えば農作物の栽培や品種改良技術についてラジオで聞いた情報を、点字で書きとめました。この知識を家族に伝え、収入を増やすことができました。それまで、私の家族はとても厳しい生活を送っていたのです。
 点字と先生のおかげで、私はエンディン地方ヤムトラン中等学校で7年連続優秀生徒になることができました。熱心なボランティアでもあり、「ベトナム共産党の輝かしい歴史の70年」や「先駆的青年連合」といった多くのコンテストの功労証書や賞をもらいました。
 もう私は、日々をただ座って食べて過ごすだけなどということはありません。今や私には数え切れないほど多くの友人がいます。私の成功は両親と先生のお陰です。愛情あふれる世話をもらったことで私は暗闇から抜け出し、劣等感を克服することができました。それにもまして、私の人生ですべての奇跡を起こしてくれたのは点字であり、これから夢を現実にしてくれるのも点字なのです。
 点字に祝福を。


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