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| 私は部屋の中で、電話の呼び出しを受ける振動ポケベルをベルトに付けて、座って本を読んでいます。すると突然、ポケベルが振動し始めます。私は「点字TTY」(※注)のある場所に行き、スイッチを入れると、ダイヤルと一緒にシフトキーを押して電話に出て、最初のメッセージを打ち込みます。これはNRS(全国中継サービス)で母とNRSでつながっています。中継オペレーターが母からのメッセージを打ち込み、私はそれを点字ディスプレーで読みます。読み終えると私は返事を打ち込み、中継オペレーターがメッセージを母に読んで聞かせます。この繰り返しが、私たちが「話し」終えるまで続きます。最後に私はSKSK(終了)と打ち込むのです。私は目が見え、耳が聞こえる人のように電話を取ってきました。 初めて点字を触った時の感覚をよく覚えています。9歳で、急速に視力を失っていた時でした。私は小児まひの障害もあったので身体障害者のための学校に通っていました。学校では私が点字を学べるかということについて論争となりました。先生は両親に、「点字を学ぶだけの知性がないので点字は習得できないだろう」と言いました。しかし、父は先生たちの言葉には耳を貸さず、せめて試してみるだけの機会は与えられるべきだと反論しました。 結局、先生たちは私が点字を学ぶことに同意しました。点字の先生が最初に点字本を指の下に置いた時、私はその点の触感にひきつけられ、点字を使った読み書きを習得しようと決意したのでした。 グレード1(初歩英語点字)の点字の読み書きを習得しただけでなく、後に大人としてグレード2(実用英語点字)の点字を学びました。それによって点字楽譜、コンピューター点字を学び、やがて電話としてまたコミュニケーションの手段として「点字TTY」が使えるようになりました。 もしあの時、父が私のために闘ってくれなかったらどうなっていたことだろうと、よく思います。 自分なりの目標を達成するのに役立つ、日々の点字の使い方はたくさんあります。NILS(全国情報図書サービス)から借りる多くの種類の本を読むことができるだけでなく、情報に付随している多くの触地図や図表も使うことができます。 モノポリー、スクラブル、ウノ、トランプといった点字のカードゲームを持っています。これらを使うことで、週2回デイプログラムに通っているまひ患者のためのセンターで他の人と遊ぶことができるのです。 あらゆる編み物と洋裁の型紙パターンも点字にしています。人に頼らず読み取り、誰かが読み上げてくれるのを待つ必要がなくなるようにするためです。私の洋裁の型紙にどこがどの部分か、何枚切るのか、折りたたみ線がどこかなどが分かるようにすべて点字で印がついています。 服にもすべて点字の洋服タグで印をつけています。これらのタグはゴムひもがついていると使い勝手もよく、それぞれ何色かも分かるようになっています。 点字ディスプレーはコンピューターに接続しています。こうして外の世界とコミュニケーションを取ることができ、メールを使うことで、盲ろう(2重障害)の私にまったく新しい世界を開いてくれるのです。 点字の最も重要な使い方というのは、先に紹介した「点字TTY」です。電話として、コンピューターの点字ディスプレーとして、会合のコミュニケーション手段として使っています。聞き役の人が会合での発言をキーで入力してくれ、私がそれを点字ディスプレーで読み取ることができるのです。同じようにして、ろうや盲ろうの人たちとコミュニケーションを取ることができます。 実際のところ、日常生活で役に立つ点字の使い方はとてもたくさんあります。もし、点字を学ぶ機会を与えられなかったら、人生は今日のように素晴らしいものでは決してなかったことでしょう。 |
※注 TTY(テキストテレフォン): |
聴覚障害者のための電話で、キーボードで入力し、音声に変換して相手と通話を行うもの |