■ 国内の部 点字毎日特別賞
「僕とピアノ」  東京都・京嶋剛志(きょうしま つよし)(9歳) 
(東京都立久我山盲学校小学部4年)

  僕がピアノを習い始めたのは、3年生の6月の初めです。
  最初は緊張しました。でもだんだん緊張がなくなってきて楽しくなってきました。
  今までに習った曲は、「子犬のマーチ」「吠えるライオン」「お寝坊ジョン」など10曲ほどです。
  最初は、僕の家にはピアノがありませんでした。家にピアノがあったらいいなと思いました。
  秋になって父がピアノをプレゼントしてくれました。正直、僕はびっくりしました。なぜかというと
  「ピアノが欲しいな…」
  「ピアノ、家でも弾きたいな」
と言っていたけど、本当にプレゼントしてくれるとは、まったく思っていなかったからです。
  父と母も、最初はピアノをプレゼントすることなど考えていなかったと話していました。でも、ピアノのレッスンのことを楽しそうに話す僕を見たり、1週間に1回、30分のレッスンの時間だけでは、忘れてしまうこともあり、思い出せなく悔しがっている僕の姿を見るうちに気持ちが変わってきたそうです。そして、ピアノの先生に相談もしたそうです。
  ピアノが届いた日は、うれしくてうれしくて何回もピアノを弾きました。
  4月の14日、僕の初めての発表会がありました。
  僕は発表会の前日から緊張してどきどきしました。不安になっていっぱい練習しました。
  いよいよ発表会の日になりました。
  そしてリハーサルをしました。初めて弾いたグランドピアノは、鍵盤が少し重かったです。いよいよ発表会の時間です。僕は4番目です。
  「カッコー」「聖者の行進」を演奏します。僕の名前が呼ばれて、みんなの前でお辞儀をした時は、一番緊張しました。でも、ピアノの前に座ったら、緊張が取れました。間違えないで上手に弾けました。弾き終わってお辞儀した時は、たくさんの拍手をもらいました。拍手を聞いてほっとしました。
  発表会が終わってから僕の通っている盲学校の先生が、
  「特に左手が上手でしたね」
  「堂々として良かったです」
と褒めてくれました。僕はとってもうれしかったです。
  知らない人にもたくさん声を掛けてもらいました。
  「とても上手だったよ」
  「感動したよ。来年も聴きに来るからね。楽しみにしてるよ」
など、たくさんの言葉をいただきました。
  僕は感動したことはありますが、感動されたことは初めてです。とっても不思議な気持ちでした。
  「僕のピアノで、人が感動してくれるんだ」
と思いました。そしたら、うれしくなりました。
  僕の将来の夢は、コンサートを開くことです。そして、たくさんの人に僕のピアノを聴きに来てほしいです。また、そこでたくさんの人に感動してもらえたらいいなと思います。

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