海外の部 EBU地域 ジュニア・グループ 優秀賞
「Braille is Fascinating! (点字って素晴らしい!)」
イギリス ブランドン・C・ハルクープ(12歳・男性)
FはFirst and Foremost(何といっても)のF
 何といっても、僕にとって点字は生きる道です。点字があれば、学校で勉強して自分の進む道を探ることができるし、家族にメッセージを書くことができます。自分が視覚障害者であることを気にしないでいられます。点字があれば先生が僕のために開いてくれた世界に踏み込んで行くことができます。晴眼者にしてみれば、点字は何ともない存在で、見ても触れてもただの点でしかありません。でも点字を学んだら、点字が僕の人生を支えていることを分かってもらえるでしょう。

AはAlways(いつも)のA
 点字はいつも変わらないので安心です。最初のうちは覚えなければならないことばかりかもしれませんが、学びたい気持ちがあれば誰でも点字が分かるようになります。点字はいつも変わらずに、僕が世界へ踏み込んでいくための道であり続けるでしょう。統一英語点字を勉強しなければならないのですが、僕が尋ねた人は誰でも、すぐに分かるようになるという意見です。そうなったら、点字はいつまでも僕と共にあると言えるようになります。

SはSix Dots(六つの点)のS
 点字ひとマスは六つの点でできています。2歳のときからずっとその六つの点のことを勉強してきました。この六つの点がなかったら、僕は生きている間に本を読むこともなく、先生に宿題を提出することもなく、家族に手紙を書くことも、友達から手紙をもらうこともなく、今みたいにネットサーフィンすることもなかったでしょう。六つの点のおかげで僕の世界は変化し成長しているのです。

CはCode(暗号)のC
 僕を両親、家族、友達、先生はもとより、世界と結びつけてくれる暗号があります。暗号は誰にでも解読できるから世界中の人とコミュニケーションできます。もう僕の一部のようなもので、インターネット上のサイトのような別の暗号を解読して読むこともできます。暗号に変換できるサイトを探すのが大好きですー暗号とはもちろん点字のことです。

IはInclusion(社会の輪に入る)のI
 両親や先生、新しい学校が「社会の輪に入る」ことについて話すのを耳にします。それが実現しているとは思えません。ただ、僕に分かっていることは、点字なしでは、僕は友達と同じ教室で勉強することもできないということです。勉強も遊びもひとりぼっちになってしまうでしょう。点字のおかげで、親戚の輪にも入れます。点字ディスプレーを使って点字を墨字に変換して、携帯電話から曾祖父にメールを送ることができます。曾祖父は僕が点字で読めるような返事を送る方法を勉強中なんです。ゲームの遊び方やクラブの案内書も読むことができるので、そういう場合にも点字があればみんなの輪に入って行けます。

Nはnot hard to learn(難しくない)のN
 点字を学ぶのが難しいと思う人がいるのも分かりますが、僕が言えるのは「頑張って」。点字はすごいんです。点字が分かれば自分の部屋―つまり誰かに与えられたところ―から外の世界へ出て行くことができます。点字が分かれば独り立ちできます。僕は点字が分かるから、いつかみんなに点字について教えられるようになりたいとも思っています。

Aはa serious visual impairment(重度の視覚障害)のA
 僕には透明中隔―視神経異形成症という視覚障害があって、重い障害だと考えられています。形や色がいくらか分かることがありますが、いつも見えるのではなく、見えるときがあるという程度です。点字のいいところは見えないときでも読めることです。何かが見えるときも何も見えないときも点字はいつでも僕と共にあります。

Tはtouching Braille(点字に触る)のT
 点字はいろいろなところについています。いつも点字ディスプレーや壁の表示、エレベーターの中、薬のパッケージについている点字に触って読んでいます。

IはInventor(発明者)のI
 点字の発明者といえば、もちろんルイ・ブライユです。ブライユはとても偉大です。ブライユの発明した点字は地球上のあらゆる言葉に変換されていると思います。それは、僕のような視覚障害者がどこにいたとしても、その人とやりとりできるということです。ブライユは、自分が世界中のどれだけの視覚障害者の人生を変えたか知っていたのでしょうか。やはり、ブライユはとても偉大です。

NはNo limit(無限)のN
 点字があれば、できることは無限にあります。点字の点を使って絵が描けることにどれだけの人が気づいているでしょうか。点字の点で絵を描いて(形をみれば絵になっていることが分かってもらえます)、点字でメッセージを書き込んだカードを作り母に渡せるのがとてもうれしいです。僕にできることは無限だと固く信じています。母は、僕が母に携帯メールを送れるようになるとは夢にも思っていませんでしたが、母に点字でメッセージを送る方法はいくらでもあります。墨字が読める人と同じことができるから、晴眼者が以前、考えていた視覚障害者用の仕事をしなくてもいいんです。将来は自分がやりたい仕事に就くつもりです。

GはGo On, Give a Braille a Go!(頑張ろう、点字やってみよう!)のG
 頑張ろう、点字やってみよう。時間がかかってもあきらめないで頑張ろう。視覚障害者が自分で点字の手紙やカードを読めることがどれほど意味のあることかまだ気づかないでいるだけなんです。点字の手紙を自力で読めることを僕がどれほど大事だと思っていることか。さあ、頑張ろう、そうしたら僕もうれしいです。
 これで、どうして点字がfascinating(素晴らしい)なのかが、分かってもらえたと思います。僕のエッセイもfascinatingと感じてもらえたでしょうか。