海外の部 ABU地域 ジュニア・グループ 佳作
「働く権利、労働市場:視力障害のある人にどのような条件が提供されたか?」
タジキスタン シャリフジョン・バロトフ(21歳・男性)
 1991年9月9日、タジキスタン共和国は独立国家となりました。そして94年11月、タジキスタン共和国憲法が採択されました。タジキスタン共和国憲法第1条は、タジキスタンは民主的で、法律に基づく、非宗教的統一主権国家と規定しています。社会を重視する国家として、タジキスタンは全て人に社会的な生活水準を提供します。タジキスタン共和国憲法第17条は、全ての人が平等であることを規定しています。全ての人は法及び裁判所の下、平等です。国籍、人種、性、言語、宗教の信条、政治的信条、知識、社会・政治的状態に関わらず、国家は全て人に権利と自由を保障します。全ての男女は平等な機会を有します。憲法第35条は、就労の権利について述べています。人は誰でも働く権利、職業・仕事を選ぶ権利、仕事を保護し、雇用中、社会的に守られる権利があります。賃金は最低賃金を下回ってはなりません。労使関係において、いかなる制限をかけることも禁止しています。同じ仕事に対しては同等の賃金が支払われます。強制労働は、法律によって定義された場合を除き、許されません。地下の重労働や有害な条件における女性や子供の労働を禁止します。上記の条項は、全ての法律関係の根拠となるものです。
 しかし、法律や憲法上は、タジキスタンの市民は、皆平等に雇用されることができるのに、障害者については、現実はそうではありません。現状はまだ多くの改善の余地があります。視覚障害者の雇用、仕事の便宜を図る等、なお多くの改善が必要です。雇用者は障害者の特定のニーズに応じた条件を提供できず、そのため、たとえ障害者が雇用されても、条件なしで、融通も図られず、障害者は多くの問題に直面します。政府主催の就職説明会が行われる場合にも、障害者の就職先は提供されません。視覚障害者は言うまでもありません。
 今日のタジキスタンで、視覚障害者の就職先を提供できるのは、タジキスタン共和国の公立の視覚障害者組織だけです。この障害者組織はソビエト時代から受け継いだもので、会員に工場での職を紹介していますが、多くは包含というよりは排除するものです。障害者組織の会員は工場、学校、幼稚園に隠れ、かえって孤立し、社会の隅に押しやられています。
 現在タジキスタンは発展途上にあり、雇用主が、他の障害者や視覚障害者に適した仕事になるような便宜を図るよう考え始めることが望まれます。その場に応じた手段及び近代的な技術の両方を使って労働条件を提供することを考える必要があります。上記を満足するには、第一に、障害者の平等な機会、権利、可能性に関わる社会の意識を高めなければなりません。障害者の社会モデル、インクルージョン、メインストリーミングについての社会の考え方及び障害者の考え方を変えていかなければなりません。開発協力の中で人権を重視したインクルージョンの概念の一つが包括的教育です。分離したり、特別な学校に行かせたりするのではなく、一般教育において全ての子供を包括することを目的としています。
 障害者に投資をしないことは、経済的にもその他の点でも許されません。障害のある人は資源であり、それを無視することは経済社会的なダメージになります。
 障害者をまずエンパワーメントし、できるようにすべきです。障害者は個人として生き抜いてきた能力を持っています。彼らは障害のエキスパートであり、彼ら自身及びそれを超えた問題は、国の発展の大きな可能性となるのです。