海外の部 WBU-AP地域 ジュニア・グループ 佳作
「点字とモビリティ補助機器によって視覚障害の意味を変えること」
フィリピン マ・アディサ・L・ナヒル (24歳・女性)
 私は素晴らしい人生を生きていると信じています! 私は教会の修養会、集会や他の宗教的な行事の時に尋ねられるひとつの質問を、決して忘れません――私はいったい何者なのだろう。
 この質問は、私たちが神の御前において何者なのだろうということを思い起こさせることと、この世界で私たちの生きる本当の目的が何であるかを決めるのに役立ちます。もしあなたが15年前に私に対してこの質問をしていたら、私はこの世に居場所を持たない価値のない視覚障害者です、と答えたでしょう。
 実際、このことは、私が視覚障害者であることを自覚し、盲目についてどう感じていたかということです。私は点字やモビリティ・エイドについてまったく理解していませんでした。しかし、私は家族、友人や先生の助けを借りて、そして点字とモビリティ補助機器を使うことを通して神を知ったことで、私の人生観が変わりました。
 子供の頃に自分が全盲であると知った時、とても大きなショックで、絶望的な状況におかれていると感じました。私は役に立たない人間だと信じ、自分の将来など考えることさえしませんでした。将来のために勉強することなど思いもしませんでした。印刷文字を見ることができなかったので、私は読み書きができませんでした。道路や信号を見ることができなかったので、だれかの補助なしに動き回ることができませんでした。私は絶望の中で、盲目にするくらいなら、なぜ私をこの世に創られたのかと、神に嘆いていました。
 ある日、私は全ての質問に対する答えを見つけました。その後、点字によって読み書きを覚え、白杖(はくじょう)の助けを借りて移動や旅行ができるようになり、視覚障害に対する態度が変化していきました。私は点字のクラスで積極的な学生になり、恥ずかしがらずに先生に多くの質問をし、説明を求めました。自宅で、母は特にいくつかの文字に対応する点字を復習させて、書く練習を手伝ってくれました。
 点字の読み書きのほかに、先生は適切な杖(つえ)の使い方と、晴眼者の付き添いと一緒に歩く技術を教えてくれました。これによって、自分でキャンパスを移動することができました。先生はまた、両親に晴眼者の付き添いガイドの仕方を教え、近所を私と歩くことができるようになりました。それによって、私は素晴らしい人生の旅に出ることができる確信を持ちました。
 実際、これは私が普通教育を受けるための良い準備になりました。全ての生徒が健常者である教室に足を踏み入れた時、私は恐怖と、乗り越えなければならない壁を感じました。生徒も教師も、視覚障害者にどのように接するかを知りませんでした。しかし、時がたつにつれ、私は勇気を奮い立たせ、そして我慢してはいけないことを自分に言い聞かせました。これは神が私を強くするために与えてくれたチャレンジだと気づきました。たくさんの友達ができ、彼らは私を励まし、協力してくれることがわかりました。さらに、人生においての最も重要な二つの道具である点字と白杖が与えられました。そして、最も大切なことは、家族が私の成功を信じてくれたことです。
 私は勉強を続けていくうちに、素晴らしい未来を描くことが楽しみになりました。未来が惨めなものから素晴らしいものに変わったのです! 私は視覚障害や限界にかかわらず、愛情や親切を決して惜しまない人々に囲まれています!白杖を使用して、世界を探索することができます。自分が読みたい本を読むことができ、点字キットの助けを借りて、物語、詩、エッセイや記事を書くことができます。私は自分の話や生き方によって、人々を勇気づけることができるのです。なんという喜びでしょう!
 私は点字およびモビリティ補助機器の発明者たちに知性を授けた神に、非常に感謝しています。これらの道具の発明は、視覚障害者が神の特別な被造物であること、その人生が暗い絶望の闇に葬られることが決してないことを忘れないため、神の技と信じます。技術の発展により、読み書きのための他の方法も開発されています。しかし、私は点字を決して忘れないでしょう。それは私が最初に学んだ書くシステムであり、自分の名前を書き、文章を書き、エッセイや詩を創ることを最初に教えてくれたからです。
 その他にも移動補助道具が考案されましたが、白杖は、私にとって最高の道具として、今も最も重要です。白杖によって、一人で移動することができます。 これによって、本当に学校行くことができたり、近所を歩き回ったりすることができるのです。実際、白杖はこの15年間、私の 「目」となってくれました。本当に、点字とモビリティ補助機器は、私の視聴覚障害に対する態度を変えてくれたからです。もし今、誰かが私に「あなたは誰ですか?」と聞いたならば、「私は視覚障害者ですが、素晴らしい人生を生きています」と即答できます。
 私にとって、点字とモビリティ補助機器が、視覚障害の意味を変えました。私は全能の神、友人、先生と家族に、心からの感謝を表したいです。そしてもちろん、点字とモビリティ補助機器の発明者にも。これらの人たちは、私の人生を希望と多くのチャンスに満ちた、素晴らしいものにするために貢献してくれました。本当に、人生は生きる価値があります!