海外の部 WBU-AP地域 シニア・グループ 佳作
「点字とオーディオ機器でいかに普通の生活が送れるようになったか」
オーストラリア グレッグ・ファドリ (49歳・男性)
 私はオーストラリアのタスマニアに住んでおり、地元の水道会社に勤める土木技師です。コンピューターで下水道や水道のネットワークモデルを作成しています。
 生まれた当時から私は弱眼で、通常の何分の一かの視力しか持ち合わせていませんでした。学校教育を終え、大学で技師の学位を取るのに唯一の頼りとしたものは、6倍の拡大鏡でした。それを使い私は講義のメモを取ったのです。当時は中程度の視覚障害に当たる人々、つまり法定の視覚障害者と晴眼者の間にいる者を助ける手立ては、ほとんどなかったのです。
 年とともに近視性黄斑円孔が進行し、数年前から重度の視覚障害者です。技師として仕事を続けたり、普通の生活を送るためには、もっと補助が必要でした。私はビジョン・オーストラリアという団体から支援を受け、CCTV拡大鏡や、スクリーンリーダーを使用したマジック・スクリーン拡大プログラムを購入したりしました。この機材によって大きな画像を使い、私は職場のコンピューターを使い続け、画面の内容を耳で聞いて、理解することができました。
 このように数年間は、新しい適応補助機器を使って仕事を続けることができましたが、更に視力が悪化したので、更なる適応技術機器を使用するため、ビジョン・オーストラリアで査定を受けました。補助金の援助もあり、新たな機器を得て、晴眼者の技師のように働くことができました。それらの補助機器とは以下のとおりです。
 1.卓上用音声計算機:基本的な計算をするのにとても便利なものです。
 2.音声計測テープ:職場や家で測定の助けとなりました。
 3.IDメイト サミット・バーコード・スキャナー:これは素晴らしいスキャニング・ツールで、技術計画やファイルにバーコードをつけたり、バーコードにメッセージを記録したりすることができます。これによって企画書やファイルを楽に見つけたり、職場の同僚と仕事のことで話し合ったりするのに役立ちます。他の技師たちと仕事の話をする時に、後々の参考のためにメモを取ったりするのにも役立ちます。また買い物の際に、スーパーの食材や薬局の薬剤やその他のものを認識するのにも役立ちます。最新版のものでは、欲しいものの値段をインターネットで調べることもできます。
 バスの運行スケジュールを記録しておくと、バスの出発時間が分かるので便利です。このために IDメイトに特別フォルダを作ったほどです。また聖書の聖句を記録するためにも、独自のフォルダを設けました。時間の余裕がある時に、聖句を暗唱するのに役立ちます。また、晴眼者のために、別のカスタムフォルダを設けることもできます。
 4.防音ヘッドフォン:これは職場で重宝しています。人の話し声や、配達用の車の騒音でかなりうるさいからです。ヘッドフォンを使うと、コンピューター画面の内容を聞き取りやすくなります。
 5.点字表示:最近は職場で画面拡大ソフトを使うことで目がひどく疲れるようになってきました。だから点字を習うことにしました。点字を用いたり、電子的に印刷物にアクセスして、目への負担を軽減しています。私は点字学習の通信講座に登録し、今のところ点字のレベル2を終了しています。私は新しい点字ディスプレイや画面解読のためのソフトを、コンピューターにインストールしています。点字のおかげで、目への負担を軽くしながら技師の仕事を続けることができそうで、本当にうれしく思っています。点字表示は私の仕事用のiフォーンにもアクセスできるので、職場を離れている時でも、メールを送ったりすることができて助かります。
 点字のおかげで読むことが容易になり、部材にラベル表示をするのに役立っています。新しく考え出したのは、私のソケット・レンチのセットにラベルを貼ることです。例えば私の古いヴィンテージの車を修理したりする時に、正しいソケットを見つけるのに役に立っています。以前はナットやボルトにぴったり合うソケットを見つけるのは一苦労でした。
 6.トレッカー・ブリーズGPS:この音声GPSのおかげで、コンピューター・モデルのプロジェクトで私が訪問しなければならない所の住所、たとえばポンプ場、下水処理場、その他の場所などですが、それらを登録することができます。これは運転手が訪問場所の地域に不慣れであったときに、大変役に立ちます。職場以外でも、このGPSのおかげで目的地への正しい道程を見つけるのに役立っています。最近オーストラリアの本大陸へ家族を案内するのに大変役立ちました。
 本当に点字やオーディオ機器は私が普通の生活を送るのに役立っています。今後も私をずっと支えてくれることを確信しています。