海外の部 WBU-NAC地域 ジュニア・グループ 優秀賞
「点字による自立」
アメリカ ザカリー・サーベキアン (17歳・男性)
 私の名前はザカリーです。レーバー先天性黒内障という病気のため、生まれつき全盲です。私が生後4カ月のときにそのことを知った両親は、私が必要とする支援やサービスがすべて、できるだけ早く得られるようにしてくれました。私は、学校でも自宅でも、日常的に点字を使っています。点字のおかげで私は充実し、自立した生活を送ることができているということを、お話しします。
 たとえば、点字表示で移動が容易になる、点字楽譜で楽団やオーケストラ、聖歌隊など、どんな形態の音楽活動にも参加することができる、点字文書や教科書でクラスメートと同じように勉強ができる、資料を点字にしてもらえればどんなコンテストにも参加できる、などです。
 まず、点字表示のおかげで移動が容易になりました。点字表示は教室の番号、トイレの場所、エレベータの行先ボタンなど重要な情報を教えてくれます。こうした表示があるので、常に介助者や親の助けが必要ということはなくなりました。
 点字表示を見て自分の居場所を知り、目的地に行くこともできます。できれば今後、道路の表示にも点字を付けてもらえれば、通りがかりの人に聞かなくても自分がどの角にいるのか、どの交差点にいるのかが、わかると思います。
 さらに、点字地図があれば自立の大きな助けになると思います。私は個人的に道路の配置を調べるのが好きです。道路がどこでどう交差しているかがわかるように、母は私が住んでいる町と近隣の町の地図に、盛り上がるように塗料で色を付けてくれたことがあります。
 点字表示は、自立した生活のほんの一面にすぎません。もう一つの例は、点字楽譜です。それによって、どのような形態の音楽活動にも参加することができるので重要です。視覚障害があるからといって止められずに、自分の夢を追求することができるのです。点字楽譜があれば、次に何を言って何をするかを介助者に教えてもらわなくてもいいので、コンサートにも行きやすく、自分でももっと高度な演奏ができるようになりました。私は、6年生と7年生のときに合唱団に入っていましたが、点字楽譜があったので、ほかの子供とまったく同じように歌うことができました。
 点字のもう一つの重要な利点は、クラスメートと同じように勉強ができるということです。たとえば数学の授業では、触図があれば誰かに説明してもらうよりもよくわかります。また点字定規も使っています。ほかにも、盛り上がった線と点字ラベルが付いた、世界地図もあります。こうした道具があれば、晴眼者の子供たちがどういうものを見ているかがよくわかります。
 ほかの子供たちと同じように、友達の宿題を手伝ったり、友人が何をしているかを理解したりすることができます。このようにして、晴眼者と同じように、私も他人を助けることができるということを示すことができるのです。
 さらに、どんなコンテストにでも参加できます。この3年間、私はイリノイ州点字チャレンジに参加しました。これは、速度、正確性、校正、図、グラフなどの各分野で、点字のスキルを競うものです。初めて参加した年は2位になりました。視覚障害者の単語コンテストにも出ました。事前にたくさんの点字の単語リストが届きました。点字だったので、誰かに頼んで読んでもらう必要がなく、自分で勉強できたのでとても助かりました。私は、聞くよりも自分で読む方が単語を理解することができます。
 私が挙げたこうした例は、すべてルイ・ブライユのすばらしい発明の結果です。ルイ・ブライユの人生は、彼が3歳のときの事故の影響を受けました。そのとき、ブライユは長い先のとがった道具を使っていて、間違って片方の目の視力を失いました。その後、感染症によりもう片方の目も永遠に視力を失ったのです。ブライユは最終的に、文字や数字、記号を盛り上がった点で表記する点字コード体系を作り、自分自身だけでなく学校のほかの子供たちも助けることができました。
 15歳のときに書いた本が出版され、多くの人の生活の改善につながりました。ブライユの発明の成功によって、彼が自分の障害を克服したということを多くの人が知ることになり、彼が亡くなったときには「英雄」と称されました。これは本当に驚くべきことです。私が今使っている点字関連のものを、当時の彼は何も持っていなかったのですから。
 点字は私の人生に大きな影響を与えました。点字のおかげで、私だけでなく多くの人達が、晴眼者と同じように自立した生活を送ることができます。表示、音楽、教材などに点字を使うことによって、クラスメートと同じように勉強しコンテストにも参加することができます。このように自立した生活を送ることができるのはルイ・ブライユのお蔭で、心から感謝しています。