コットン繊維は、綿の種の表皮の細胞が、細長く成長したもので、長さは、20-25ミリ、太さは、15-24μmです。左の写真にもありますようにコットン繊維の真ん中は中空になっていて、形は偏平になっています。 また、綿繊維には1cm当たりに数十回のねじれ(天然撚り)があります。 衣料用途ではこのような繊維の形が、綿繊維の含気性・柔軟性・可紡性(紡績しやすさ)を高めているといえます。 OMFダイアフラムの基材としてコットン繊維を使用すると、コットン繊維のねじれ構造による弾性率の大きさ、中空構造による軽量性、ナチュラルな音質が大きな特徴となっています。
OMFダイアフラムは構造的には従来から有るコンポジット系に近いものですが、大きく異なるのは、コンポジット系のように単に弾性率が非常に大きい繊維と硬い樹脂の組み合わせたものでは無く、繊維・樹脂・マイクロフィラーを組み合わせたものであることです。
振動板の強さは、ほぼ繊維の弾性率と構成(多層)に比例して大きくなります。また、内部ロスは樹脂とマイクロフィラーの種類と添加量でコントロールできます。
たとえば、弾性率が非常に大きい繊維(カーボン繊維、アラミド繊維)等と、天然繊維(シルク繊維、コットン繊維)のようにパルプ系に近いさほど弾性率が大きくない繊維を薄い布にして重ねたものを基材にすれば、コンポジット系とパルプ系の中間の弾性率を持ったOMFダイアフラムを作り出すことが出来ます。 また、コンポジット系に使われる硬い樹脂に、高分子系のように柔らかい樹脂を混ぜるとパルプ系以上の内部ロスのOMFダイアフラムを作り出すことが出来ます。 このように、OMFダイアフラムは、従来の振動板材料と比較して物性のコントロール範囲を飛躍的に広げることに成功した画期的な振動板材料です。 OMFダイアフラムは、私たちの目指す「音場感」「自然な広がり感」「心地よい響き」の目標を実現するコンセプトであり、構成材料にとらわれずお客様の要望に答えるべく日々進化しています。