| 大朏 |
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卵が物価の優等生なのは、競争が激しいからでしょう? |
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| 伊勢 |
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おっしゃる通りです。 |
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| 大朏 |
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すると、規模の拡大によって、勝ち抜こうとされるわけですか? |
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| 伊勢 |
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規模は安易には増やせないんですよ。昭和三十年代後半に、アメリカから近代養鶏の技術やハイブリッド種が入ってきて、庭先養鶏から千、万単位
の企業養鶏への脱皮が進んだ。すると当然、生産過剰になって、相場が暴落してしまう。中小零細の農家が養鶏で生計を立てられないという問題が起こったり、昭和四十七年から、農水省の指導で生産調整が始まった。 |
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| 大朏 |
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その当時から、ダントツのスケールを誇っていらした。 |
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| 伊勢 |
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ええ。その時は、規模拡大の計画を実行しようとする最中でしたから、非難の矛先がわれわれに向かった。中小零細の養鶏家を苦しめているのは、大手のイセだといわれ、日本の養鶏家の中でイセは異端な存在になったんです。農水省からもさまざまな制裁を受け、農林系の金融機関との取引もできなくなった。以来、当社は国内で規模拡大ができなくなったわけです。新聞で叩かれたり、チラシをまかれたり、さんざんやられましたよ。そこで、現会長は行政指導も生産規制もないアメリカに進出したわけです。 |
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| 大朏 |
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その間に、卵の需要は相当増えましたよね。マヨネーズやケーキ類、外食産業も伸びたでしょう? |
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| 伊勢 |
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ここ十年の、国民一人当たりの家庭での卵消費量は横ばいなんですが、業務加工用がグッと増え、以前は消費量
の一、二割だったものが、今や卵の総生産量の半分を占めています。 |
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| 大朏 |
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子供の頃、兄貴と一つの卵を分けた覚えがあります。卵には恨みがあるんです(笑)。 |
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| 伊勢 |
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そうした流れの中で、当社では五年ぐらい前から、親鳥の育成から一貫したインテグレーションに取り組んでいます。昔は、種鶏業者、孵化業者、育成業者あるいは問屋など、それぞれ独立でした。それを一貫して行うわけですから、コスト競争力はかなり高いです。 |
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| 大朏 |
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百万羽のニワトリがいる養鶏場を五軒もっているところと、イセさんの五百万羽では、利益率がまったく違うと言うわけですね。 |
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| 伊勢 |
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そうです。それから、もう一つのポイントが飼料代です。卵のコストの五割から六割が飼料ですから、ここの値段をどこまで安くできるかで、かなり差がでる。当社は圧倒的なスケールがありますから、よそよりもトン当たり一万円安いという状況で優位性を保っています。ただ、相場のレベルがこのところ年々下がっている。 |
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| 大朏 |
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不況に直面している? |
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| 伊勢 |
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ここ四十年ぐらいは年々生産力が増えて、その伸びをマーケットの拡大で補ってきましたが、今年初めて、マーケットがシュリンクしたんです。今は大変な時期ですね。業界企業のほとんどが赤字決算だと思いますよ。うちは五年前に、生み立て、作り立ての卵をお客様に提供するというコンセプトで、八十億の投資をして加工センターやチルドの流通センターを建てた。今になってそれが奏功し、生産部門は赤字ですが、それをカバーして余りある状態ですね。 |
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| 大朏 |
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全体の売り上げ構成はどうなっているんですか? |
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| 伊勢 |
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グループ全体で、国内の売り上げが三百六十億です。そのうち、加工関係が百二十億で、残りの二百四十億のうち百億が定価卵の売り上げです。 |
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| 大朏 |
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立派な数字ですね。やはり、業界に先駆けたインテグレーションが効いているんでしょうね。 |
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| 伊勢 |
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コスト競争は日本一だという自負はあります。でも、相場だけに頼っていてはダメだと痛感していますね。インテグレーションを価値訴求としていかにお客様に訴えるかが最大のテーマです。 |