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ONKYO製品情報


 
新世代ピュア・オーディオ・コンポーネント A-1VL、C-1VL


A-1VL
C-1VL

■A-1VL/C-1VLの開発にあたって (企画 村山)
        
 
murayama
企画部 村山
ONKYOとしては久しぶりのピュアオーディオアンプ「A-1VL」。1997年発売のプリメインアンプ「A-924」以来となります。かつては、木製の天板で話題を呼んだ「A-927/929」などとともにラインナップされていました。遡れば、巨大化する一方のピュアオーディオ機器とは一線を隔す、薄型ピュアオーディオの名器「A-1E/C-1E」(1992年発売)などもありました。私が入社するずっと以前のことです。
 現在、市場にはホームシアター用として、家庭で映画館さながらの臨場感を味わえる機器が数多く並んでいます。もちろん、これらの機器でも2chオーディオ再生はしっかりこなせます。機能豊富で特に不自由は見当たらない。ですが、これで純粋に音楽を楽しもうとしたとき、私自身なんとなくもの足りなさを感じていました。ユーザーの方の中には私と同じように感じる方もいるのでは?と、純粋に音楽の世界を楽しむことができる魅力的なオーディオ専用機の必要性を強く感じたのでした。

 現在市場に並んでいるピュアオーディオ製品のうち、アンプはアナログ方式がほとんどです。アナログアンプで音楽性を追求すると、どうしてもサイズが大きくなってしまいがちです。ホームシアター機器の中には、最近になって薄型でスタイリッシュな製品が多く見られるようになってきました。このような背景の中、音を追求したピュアオーディオ機器であっても、スタイリッシュなものが必要ではないかと考えました。
  一方、ONKYOは昨年、ホームシアター用としてオリジナル技術を満載したデジタルパワーアンプを発売しました。
デジタルアンプが本来持っているスピード感に加え、卓越したスピーカードライブ能力と音楽表現力に大きな反響をいただき、ピュアオーディオ用としても高い資質を秘めていることが確認できました。そこで、このデジタルアンプの利点であるコンパクト性を最大限有効に利用すれば、スタイリッシュでなおかつ音質には一切の妥協を排除した、理想のピュアオーディオアンプが実現できるはずだ、と考えました。 プレーヤーについても、昨今ユニバーサルプレーヤーがもてはやされていますが、今回企画するアンプと組み合わせるのはあえてCDのみとし、音楽再生のために不必要なものはすべてカットし、その分音楽性の再現に磨きをかけたものに仕上げていこうと考えました。デザインについても、“Simple is Best”を貫き、誰が見ても直ぐに扱え、なおかつモノとしての存在感や、音楽の感動を視覚で感じていただけるように工夫しました。 ディスクに封印された音楽の世界を、みなさんに心から楽しんでいただきたい。その手助けとなる製品を提供すること。本製品の企画意図は、これに尽きます。
 
  以下に、「C-1VL」(CDプレーヤー)及び「A-1VL」(プリメインアンプ)の開発者が語る開発にあたっての苦労話(?)や使い方のノウハウなどを紹介させていただきます。
         
         
A-1VL,C-1VL


C-1VL開発に携わって (技術 伊藤)
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技術部 伊藤
DVD-AudioやSACDが流行の中、いまさらCD専用機なのはなぜか?という疑問、質問を数多くいただきますのでその理由をお話しします。
  皆さんご存知のようにCDのフォーマットはリニア16ビット、サンプリング周波数44.1kHzです。性能、スペックで比べればDVD-Audio、SACDより劣るのですが、まだまだその性能を充分に出している機種は多くありません。
その理由は
1. 
再生する音楽信号とまったく関係のないノイズを自分自身で発生して持っていること。
2. 
音楽信号がいろいろなノイズにマスクされてしまっていること。
など、メカを持っているセットの宿命のような部分もあります。
今回のC-1VLでは、CDの持っている可能性を充分に引き出すべく、各部にわたって見直しを行いました。その中でも効果の大きい所をいくつか紹介します。
1 .
VLSCの最適化を行いました。
  VLSCの特徴を最大限に生かすように、部品の選択と徹底した回路の閉ループ化を行いました。
もともとデジタルノイズを低減するVLSCの特徴を最大に生かすため、回路定数の最適化、部品の最適化、配置の最適化など、あらゆる所をスペシャルにチューニングしています。この結果ダイナミックレンジが大きく、SN比が高く、情報量の多い回路が実現できました。
2 .
マスタークロックの精度を究極まで高めました。
今回、新規に開発したマスタークロックの精度は±1.5PPM(PPMとは100万分の1の精度の事です)。
このような非常に高い周波数精度域では、周囲の電源変動に対しても周波数が敏感に変動する事が大きな問題になってきます。この電源の安定度を維持するために試行錯誤を繰り返した結果、現在はほとんど変動なく安定した動作ができるようになりました。
  超高精度クロックを用いることで、“時間”を正確に再生する事に成功しました。
これによってフォーカスが定まった奥行きのある表現を再生できます。  
  この他にも、スローロールオフ特性のデジタルフィルターやデジタルサーボ等、こだわった点は数え切れないほどありますが、それらの集大成としてできあがったC-1VLは、例えて言えば良い楽器のように、いろいろな条件(設置や外部配線など)の変化に対して明確に反応するようになりました。
チューニングに対するキャパシティは、非常に大きいものを持っています。お手元で末永く使い込んでいただければ幸いです。

■A-1VL開発に携わって (開発 梅津)
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開発 梅津 
人間は、CDなどに記録されたデジタル信号を直接聴くことはできません。一旦アナログ信号に戻し、スピーカーを駆動して空気に伝わった振動を聴くことになります。(最近では骨伝導などという空気を媒体としない方法もありますが、これとて骨に伝わるアナログ信号を音として認識しているだけです)。
ここ数年、デジタルアンプを市場で目にする機会も増えてきましたが、増幅方式がアナログであるか、デジタルであるかには関係なく、入力信号を忠実にそして効率良く増幅し、スピーカーをドライブさせることが、オーディオアンプのシンプルかつ奥深い永遠のテーマです。
  今回A-1VLにデジタルアンプを搭載するにあたり、どのような条件下でも、
常に入力信号に忠実に安定してスピーカーをドライブさせ続けられる能力を、特に追求しました。
 ONKYOは、昨年デジタルアンプの1号機として、7チャンネルパワーアンプDTA-7を発売しました。
ノイズに強い独自方式のパルス幅変調回路(VL Digital)をコアに持つオールディスクリート構成のアンプ部と、
これまたオーディオ専用に自社開発したスイッチング電源を搭載し、銅板をふんだんに用いたヘビーデューディなモデルとして、大きな反響をいただきました。
  A-1VL搭載のデジタルアンプは、これらONKYOデジタルアンプ・エッセンスを凝縮したうえ、さらに変調回路部に独自の工夫が加えられています。
  デジタルアンプは、原理的に電圧変動の影響を受けやすいのが欠点のひとつです。これは負帰還によって改善することが可能ですが、多量の負帰還は音質を悪化させてしまいます。DTA-7では、ごく軽い負帰還をかけた大容量スイッチング電源を用いているため、アンプにとって電源電圧の変動の影響は非常に少なかったのですが、A-1VLはトランスを用いたリニア電源のため、対策なしでは電源変動の影響が出力に直接現れてしまいます。

そこで今回、パルス幅変調回路に電源変動補正機能を追加した、新世代のVL Digitalを開発し搭載しました。
さらに、増幅回路ブロックをDCアンプ化し、より忠実な信号再生を目指しています。
  …と、書くのは簡単。ここにたどり着くまでに、幾度となく試行錯誤を繰り返しました。
回路の感度が高い部分であり、検討段階では思わぬところで予期せぬトラブルも続出。半導体が音もなく壊れた、というのはかわいいほうで、半導体パッケージがハジけたとか、大型コンデンサがパンク、といったこともままあったような気がします、、。
  こういったいろいろな事件(?)を乗り越え、A-1VLの心臓部ともいえる新VL Digital回路はできあがりました。
そして、どんなときにも安定して強力にスピーカーをドライブできる力を身につけたのです。

hida   fujioka
開発 飛田
開発 藤岡 

 


■設計に携わって (技術 片山)
katayama
技術部 片山 
  長い間ONKYOからは遠ざかっていたピュアオーディオの世界。
今回投入するデジタルアンプを皮切りに、この分野に復帰する…ということで、担当を任された私自身、相当のプレッシャーを感じました。
  ある程度覚悟はしていたのですが、開発の最初の段階から山あり谷ありの毎日。それもなかなか終わりが見えないものでした。
たとえば、開発当初のシャーシ内部レイアウトは、実は現在とは全く異なるもので、今思えばまさに“別機種”そのもの。組みあがった試作1号機は、音質や性能もさることながら、見た目にも満足のいく仕上がりではありませんでした。
そこで、そのレイアウトはあえて基本部分からスクラッチし、各機能ブロックの持つ性能を最大限発揮させ、最高の音質が奏でられるためにはどうあるべきか、という観点から最適配置を再び模索し、レイアウトの見直しは小変更も含め幾度となく繰り返されました。
その結果、音質的に不利になる信号ラインの接点を極力減らすため、この部分の配線材を一切排除したり、電源ライン・グランドラインには巨大な銅プレートのバスバーを採用(右写真)、
極低インピーダンス化をはかりレスポンスを確保、またスピーカーターミナルまでの出力ラインには、低インピーダンスとノイズ輻射を両立させるため、独特のひねりの入った銅プレートを考案し(これは社内での反響も大きいものでした)(左写真)採用するなど、まさに“こだわりの塊”とも言える「A-1VL」の形ができあがってきました。
 この間、何度も基板パターンを書き直してその度に試聴し、試行錯誤を繰り返しながら狙いのサウンドがでてくるよう、あらゆる部分のひとつひとつを造り込みました。
  そして、出てきた音は、躍動感に溢れ、太く、感情のこもった音。この製品は、あえて言うなら“音質”ではなく“音楽性”最優先の設計思想で造られています。
一度、音を聴いてみてください。きっと、「A-1VL」の奏でる音楽そのものにのめりこんでいただけることでしょう。そしてその中にこめた私達の想いを感じ取っていただければ大変嬉しく思います。


以上のように、開発者の協力のもと製品化することができました。
私自身、「A-1VL」「C-1VL」は非常に良いものになったと自負しており、皆様に音楽本来の良さを感じていただけるかと思っています。
ぜひとも販売店に足を運んでいただき、ご自身で、音・デザイン・手触りなど、十分ご確認ください。
ホームシアター製品AVアンプのように複雑な設定もありませんので、老若男女問わずどなたにでも簡単に扱っていただけることと思います。
(村山)
 

 



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