「歪み」と「ノイズ」を徹底して抑えることで
オンキヨーが求める、クリアで迫力ある低音に。

G3

  • ハードウェア技術部
    開発技術グループ

    浅原 宏之

  • ハードウェア技術部
    開発技術グループ 技術1課

    岸本 篤典

オンキヨー初のスマートスピーカー「G3」
求めたのは
「大きなスピーカーで
聴くような、豊かな低音」

長年、音楽システムを開発してきたオンキヨーが、スマートスピーカーを開発するにあたって大切にしたのは、小型でも「豊かな低音」を実現すること。その開発に欠かせなかったのは、オンキヨー70年の歴史の中で培った筐体設計や音響技術でした。

VC-GX30
音楽を自由に楽しんだり、スマート家電との連携も可能にするGoogleアシスタントを搭載したスマートスピーカー「G3」。綿密に調整された筐体設計と独自のオーディオ技術を融合させ臨場感あふれるサウンドを実現している。

01

迫力ある低音を出すために必要だった、
スピーカーの「歪み」を抑える技術

スマートスピーカーの電気系統を開発するにあたって大切にされたことは何ですか?

岸本:小型のスピーカーで“迫力のある豊かな低音を実現する”ためには、大きなボリュームで再生してもバリバリと割れてしまわないような、スピーカーユニットの「歪み」を解消する仕組みが必要でした。

浅原:迫力のある重低音再生時に音が割れないようにするためには、スピーカーユニットが破綻しないよう適度に振幅制限を行うのが一般的なのですが、そうすると中高音までが過剰に制限されてしまって、結局コンパクトサイズ相当の音量しか出せないという課題がありました。

岸本:そこで私たちは、スピーカーの周波数特性を分析して低音域をコントロールする独自の信号処理技術を開発しました。大きな音を再生している時でも、再生している音楽を解析しながら低音域をコントロールして振幅を抑えられるようになっているので、小型のスマートスピーカーでも、迫力のある重低音と豊かな中高音を出すことが可能になっています。

浅原:ここで、もう1つ大切にしていたのが、測定上の値で単純に低音域を抑えるのではなく、人間の耳で感じて迫力のある低音であるかということ。測定上の数値だけで低音域を抑えると、どうしても厚みがなくつまらない低音になってしまう。私と岸本で何度も試聴を行い、低音域を適切にコントロールできるパラメータを積み上げていきました。

02

測定器では測れない、
オンキヨーが求める音へのこだわり

スピーカーへのノイズを軽減するために様々な技術が採用されていそうですが。

岸本:スマートスピーカーは電気系統が多いので、従来のスピーカーよりもノイズを軽減することが難しい。とても小さい基板の中に電源やCPUなどが詰まっており、ノイズ源がたくさんある状態だからです。電気的なノイズがあると、そのままスピーカーに出力されてしまい、音の明瞭さが失われてしまいますから、極力ノイズを発生させないために、設計の初期段階から何度も電気基板のパターンを修正しました。

浅原:通常は回路の基準となる「GND」を1つにし電気系統をまとめることが多いのですが、今回は、各電気ブロックが干渉しないような構成を採用しています。これはハイファイオーディオ機器に採用されている技術で、小型のスピーカーに採用するのは珍しいことです。

岸本:ノイズを軽減するためにお互いの電気ブロックが干渉しないようにしなければならないのですが、それを意識し過ぎると電気基板のパターンが細くなってしまい、迫力のある音を出すために必要な大きな電流が流せなくなってしまう。逆に、大きな電流を流すために電気基板を大きくしてしまっては、コンパクトな筐体の中に収まらない。条件的な縛りがある中で、オンキヨーとしての正解を導き出す作業は本当に苦労しました。やはり、測定だけで判断するのではなく、実際に試聴して何度も修正・改善していくことが必要不可欠なのです。

測定値だけでは、オンキヨーが追い求める豊かな低音は実現できないのでしょうか?

浅原:私たちが目指した「大きなスピーカーで聴くような豊かな低音」を実現するためには、もちろん測定は大切です。それでも最終的には、測定器以上の感度が備わっている人間の耳で判断する必要があります。

岸本:音質を突き詰めていく中で、オンキヨーが求める音というか、音質責任者である浅原のOKをいただくことが一番大変な部分でした。

浅原:豊かな低音が出ているかを判断するために、低音域がより出ている楽曲を中心に何度も聞いて音質を確かめていきました。また、今までオンキヨーのオーディオ機器を設計するために使ってきた楽曲でも確認して、問題が見つかれば、これまで培ってきた技術を駆使して問題を解決していきました。

岸本:オンキヨーが提案するスマートスピーカーは、やはり良い音でなければならない。70年音楽システムを開発してきた“測定器では測り知れない技術”があるので、音質の部分では特に負けてはいけないと思っています。ですから、オンキヨーが培ってきた音質へのこだわりによって実現した「クリアで迫力のある低音」を、ぜひ、みなさんにも大きなボリュームで体感してほしいと思っています。

  • ハードウェア技術部 開発技術グループ

    浅原 宏之

    2001年入社。アンプ、プレーヤー、ポータブルプレーヤー、ヘッドフォンなどの電気設計者としてキャリアを重ね、音質業務に移行。現在は、オンキヨーブランドの音質責任者。

  • ハードウェア技術部 第2設計グループ 設計1課

    岡野 修治

    1999年入社。アンプ、スピーカー、プレーヤー、チューナーなどの筐体設計、機構を担当。高級商品からリーズナブルなものまで幅広い商品の筐体設計に携わっている。

  • ハードウェア技術部 開発技術グループ 技術1課

    岸本 篤典

    2008年入社。ミニコンポ、AVレシーバー、パワードスピーカ等オーディオ機器の電気回路設計を幅広く担当している。

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